Home >

絶滅生物・そのむかし
日比野コレクション
令和6年9月7日(土)~12月8日(日)
0

ごあいさつ

 「絶滅生物」と言うと、何か遠い昔に生きていた生物と思うかもしれません。確かに今から何億年も前に生きていた「三葉虫」や「アンモナイト」「恐竜」などの生物はその代表と言えるでしょう。

 しかし「ゾウ」「サイ」「ゴリラ」などの動物の仲間には、地球環境の変化により、今まさに絶滅の危機にさらされているものもいます。

 このように一口に絶滅と言ってもいろいろな意味が込められています。

 大規模な火山活動や大きな隕石の衝突、それによる大規模の気候変動などは、地球上に起こった自然の摂理によるものです。

 これに対して温室効果ガスによる地球温暖化や森林伐採、特定の動物への過剰摂取などは、わたしたち人類が活動してきた結果として生まれたものです。

 今回の企画展では、「絶滅生物・そのむかし」と題して、日比野コレクションの代表的な標本を、特に「三葉虫」や「アンモナイト」「恐竜」などに視点を当てて、化石種と生物模型を比較しながら地球の環境がどのように移り変わってきたかを感じられるように展示してみました。

 いろいろな標本をご覧いただき、「絶滅生物」と「地球環境の移り変わり」に少しでも興味・関心をもっていただければありがたいと思います。

企画者紹介 日比野史郎

 豊田市博物館 とよはくパートナー会員

 小学校5年生の時、理科の学習で化石の写真を見たのに不思議さを覚え感動した。それ以後いろいろな化石を求めて日本各地を廻るようになる。

 大学では地質学を専攻し、千葉県の一地域の地質と化石について卒業論文にまとめる。

 現在は、オキナエビス類など深海にすむ貝の化石種から現生種までの変遷や、ビカリヤ類など千潟にすんでいた貝の古生態等を調べ、近々まとめる予定でいる。

 主な著書

  • 「千葉県地学のガイド」コロナ社
  • 「理科資料集愛知県版」とうほうなど。

荒木集成館の概要 ~地元の歴史・文化がわかるコレクション館~

荒木集成館

 荒木集成館は、集成館という名があらわすように、考古を中心としたあらゆる収集品(コレクション)を展示・紹介する博物館です。

 1952(昭和27年)、中学教師だった荒木實は、生徒の拾った一片の土器をきっかけに考古学の研究をはじめました。そして多くの遺跡の発掘調査に参加し研究を続け、1970(昭和45)年10月31日、名古屋市千種区に自らの力でミニ博物館「荒木集成館」を設立しました。

 その後、1978(昭和53)年12月14日、天白区に財団法人荒木集成館として移転。そして平成25年12月3日付けで荒木集成館は「財団法人」から「公益財団法人」になりました。

 二階の常設展示室では、土器や石器などの考古資料を時代ごとに展示しています。特に荒木自身が発掘・調査研究を行ってきた「東山古窯址群」と呼ばれている昭和区・千種区・天白区の遺跡からの出土品が、展示の中核となっています。

 一階の展示室では、化石・陶磁器などジャンルを問わず、さまざまな展示会が行われています。ここは、一般の収集家や研究者の方々の長年の成果を発表する場となっています。当館が収蔵する江戸時代から昭和にかけて数多く焼かれていた名古屋のやきもの展示も定期的に行っています。

X(旧Twitter)※最新情報はXから直接ご確認ください